BtoBデジタルマーケティングとは|施策の考え方と中小企業の進め方を整理

BtoB取引でも、見込み客が比較検討を始める前にインターネットで情報収集することが当たり前になりました。営業活動だけに頼って新規顧客を獲得することは難しくなっており、BtoBデジタルマーケティングの整備が必要になっています。

一方で、施策の種類が多いため、何から整理して進めればよいかわかりにくいと感じる担当者も少なくありません。

本記事では、BtoBデジタルマーケティングの基本的な考え方から施策の選び方、中小企業の進め方までを整理します。

INDEX −目次−

BtoBデジタルマーケティングの基本を整理する

BtoBデジタルマーケティングは、問い合わせ件数を増やすことだけを目的に考えるものではありません。見込み客との接点をつくり、比較検討を後押しし、営業担当者へつなげる仕組みとして捉えることが大切です。

企業の購買担当者は、導入を検討する初期段階からインターネットで情報を集め、複数の企業やサービスを比較しながら判断を進めます。そのため、見込み客との接点を早い段階でつくり、検討を支える情報を届ける流れを整える必要があります。

BtoBとBtoCで違う点

BtoBとBtoCでは、購買の進み方に大きな違いがあります。

BtoCでは個人が商品を比較し、比較的短い期間で購入を決めるケースが多く見られます。

一方、BtoBでは導入までの検討期間が長くなりやすい点が特徴です。企業の購買では、担当者だけで判断する場面は少なく、上司や別部門の責任者など複数の関係者が検討に関わります。社内で合意を得ながら導入の可否を決める流れになるため、購入までに時間がかかる場合もあります。

BtoBデジタルマーケティングでは、比較検討の段階に合わせて情報発信を積み重ねる取り組みが重要です。役立つ情報を継続して届けることで理解が深まり、最終的な商談や問い合わせにつながりやすくなります。

企業の購買担当者は、営業担当者と接触する前にインターネットで情報を調べることが一般的です。検索エンジンで課題の解決方法や関連サービスを探し、複数の企業を比較しながら検討を進める場面も多く見られます。

検討の過程では、企業サイトの記事、サービス説明、導入事例、資料などの情報が重要な判断材料になります。情報が整理されている企業は内容を把握しやすく、見込み客の検討対象に入りやすくなります。

BtoBデジタルマーケティングでは、検索で見つけてもらう仕組みを整え、記事・資料・事例などの情報発信を進めることが求められます。見込み客が営業と接触する前に情報を調べる時代では、情報の整備が商談機会に影響します。

流行している施策を増やすことが、必ずしも成果につながるとは限りません。

BtoBデジタルマーケティングでは、自社の商材、検討期間、営業体制に合わせて施策を選ぶことが大切です。検討期間が長い商材では、見込み客に継続して情報を届ける施策が成果につながりやすいでしょう。

一方で、営業主導の商談が多い企業では、営業活動と連携した取り組みが重要になります。自社の状況に合った施策設計が、成果を左右します。

施策を検討する際は、まず目的を整理する必要があります。目的が曖昧なまま施策を増やしても、期待した結果にはつながりにくくなります。

認知を広げたい場合には、検索対策や記事コンテンツ、セミナーなどを通じて多くの企業に情報を届ける取り組みが向いています。

問い合わせ数を増やしたい場合には、資料請求ページやサービス紹介ページの整備、広告運用などが検討対象になります。

さらに、商談の質を高めたい場合には、導入事例や詳細資料などの情報発信によって理解を深める施策が有効です。認知拡大、問い合わせ獲得、商談の質向上など、目的によって適した施策は変わります。

目的を整理したうえで施策を選ぶことで、取り組みの優先順位も判断しやすくなります。

中小企業がBtoBデジタルマーケティングに取り組む場合、まずは着手しやすい施策から進める方法が現実的です。大きな広告予算をかけなくても、既存のWebサイトを見直すことで見込み客との接点を増やせます。

例えば、サービス内容を整理してわかりやすく伝えるサイト改善や、検索から見込み客を集めるSEO記事の作成は比較的取り組みやすい施策です。導入事例を掲載すると、サービスの利用イメージや導入後の変化を具体的に理解しやすくなります。

また、資料請求につながる導線を整えることで、相談前の見込み客とも接点を持ちやすくなるでしょう。

サイト改善、SEO記事、事例紹介、資料導線の整備は、中小企業でも着手しやすい施策です。無理なく運用できる施策から始めることが、継続的な情報発信につながります。

多くの施策を同時に進めればよいとは限りません。中小企業では担当者の人数が限られている場合も多く、運用できる範囲を超えて施策を増やすと継続が難しくなることがあります。

例えば、記事更新や資料作成、サイト改善などの取り組みには継続的な作業が必要です。更新が止まると情報が古くなり、見込み客に十分な情報を届けにくくなる可能性もあります。

限られた人員で運用する中小企業では、無理なく続けられる範囲に施策を絞る考え方が重要です。

継続できる施策を選ぶことで、安定した情報発信を続けやすくなります。運用体制に合った施策数を維持することが、長期的な成果を支える考え方です。

BtoBデジタルマーケティングで整えたい導線

施策を単体で実施するだけでは、十分な成果にはつながりにくい面があります。

見込み客がサービスを知り、情報を比較し、相談や問い合わせへ進むまでの流れをつなげて設計することが大切です。

記事や広告、資料などの情報を点として用意するだけではなく、各施策をつなげて導線を整える必要があります。見込み客が知る、比較する、相談する流れを意識した設計が、商談機会を生み出します。

企業サイトの役割を見直す

BtoBデジタルマーケティングでは、企業サイトの役割を見直すことが欠かせません。会社紹介の情報を掲載するだけでは、見込み客に十分な情報が伝わらない場合があります。

見込み客は企業サイトを通じて、サービス内容や導入メリット、利用イメージなどを確認しながら比較検討を進めます。サービスの特徴や強み、導入事例などをわかりやすく整理することで、内容を理解しやすくなります。

企業サイトには、サービス理解を促す情報だけでなく、資料請求や問い合わせにつながる導線も必要です。企業サイトを名刺代わりの紹介ページで終わらせず、サービス理解から相談につながる場として整える視点がBtoBマーケティングでは求められます。


事例やお役立ち記事の活用

企業の購買担当者は、サービスを比較する過程で課題の解決方法や導入事例などを調べながら判断を進めることが多くあります。

課題に関連するお役立ち記事を用意すると、情報収集を行う段階で企業サイトに訪れるきっかけが生まれます。

導入事例を掲載すると、サービスの利用イメージや導入後の変化を具体的に理解しやすくなるでしょう。課題に沿った記事や導入事例は、見込み客の理解を深める情報として役立ちます。

比較検討の過程で参考になる情報を発信する取り組みが、商談につながる接点を生み出します。

BtoB施策を継続するための運用体制

BtoBデジタルマーケティングは、一度作って終わる取り組みではありません。記事や資料、企業サイトの情報は、運用しながら見直しを重ねることで価値が高まっていきます。

市場環境や顧客の関心は時間とともに変化するため、情報を更新しながら内容を改善していく姿勢が求められます。

BtoBデジタルマーケティングは、継続的に育てていく取り組みといえるでしょう。そのため、運用を続けられる体制を整えることが重要です。

社内で役割を分ける

BtoBデジタルマーケティングを継続するためには、社内で役割を整理する視点が求められます。

営業担当者は顧客との商談を通じて得られる課題やニーズを共有し、現場担当者はサービスの具体的な内容や使われ方を整理します。経営層は取り組みの方向性や優先順位を示し、制作担当者は記事や資料、サイト改善などの作業を担当します。

役割ごとに情報を持ち寄ることで、見込み客にとって理解しやすい情報発信を進めやすくなります。営業、現場、経営、制作が連携する体制を整えると、情報発信だけでなく施策の見直しや改善も進めやすくなるでしょう。

BtoBデジタルマーケティングでは、社内で役割を分けながら運用する考え方が欠かせません。


効果を見る指標を決める

BtoBデジタルマーケティングを継続するためには、確認すべき指標を整理することが必要です。

アクセス数だけでは、問い合わせや商談につながっているか判断しにくい場合があります。資料請求数、問い合わせ件数、商談化した数など、営業活動につながる数字もあわせて確認する視点が求められます。

アクセスが増えても問い合わせが少ない場合は、導線や情報内容を見直す必要があるかもしれません。アクセス数だけでなく、資料請求・問い合わせ・商談化など複数の指標を整理して確認することが大切です。

数字をもとに状況を把握することで、見直すべきポイントを見つけやすくなります。

BtoBデジタルマーケティングは自社に合う形で整えることが大切

BtoBデジタルマーケティングでは、施策を増やすこと自体が目的ではありません。自社の商材の特徴や顧客の検討期間、営業の進め方に合わせて取り組みを整える視点が求められます。

見込み客は情報を知り、比較しながら検討を進めます。その流れに合わせて、接点づくりから相談や問い合わせまでの導線を整えることが大切です。自社だけで整理や運用を進めることが難しい場合は、外部の支援を取り入れる方法もあります。

株式会社風ひらくのBtoBマーケティング支援サービスページでは、支援内容や進め方を確認できます。

BtoBマーケティングの進め方を具体的に整理したい場合は、同ページもあわせて確認してみてください。

この記事の著者

青野まさみ

株式会社風ひらく 代表取締役
マーケティングプランナー/ブランディングプロデューサー

サイバーエージェント、博報堂グループでマーケティング・ブランド戦略を経験後、スタートアップ企業の立ち上げに参画。

2019年に独立し、現在は「株式会社風ひらく」代表として、企業・個人あわせて年間200件以上のマーケティング・ブランド支援を行う。

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