BtoBでリピーターを増やす作り方|継続購入につながる仕組みと実践ポイント

BtoBビジネスでは、新規顧客の獲得だけに力を入れても、売上は安定しにくいのが実情です。継続購入や契約更新が積み重なることで、売上の土台が強くなります。

一方で、リピーター施策を場当たり的に進めても、期待した成果につながらないケースは少なくありません。リピーターの作り方を整理するには、まず顧客の定義をはっきりさせます。次に行動やニーズを把握し、価値を感じてもらえる体験を設計します。

そのうえで、施策を継続的に運用する流れが重要です。

社内の限られたリソースだけで仕組み化を進めることが難しい場合、BtoBマーケティング支援を行う外部パートナーへの相談も、現実的な選択肢といえるでしょう。

当記事では、継続購入(リピーター)を増やすためのポイント解説を行なっていきます。

INDEX −目次−

リピーターが増えると何が変わる?BtoBで押さえる前提

リピーターが増えると、利益率の向上や売上の安定が見込めます。既存顧客からの紹介が生まれやすくなる点も、BtoBにおける大きなメリットです。

継続取引は、新規獲得に比べてコストを抑えながら取引を継続でき、事業の基盤を支えます。

一方で、BtoBの取引では、複数人が関与する意思決定構造や、社内運用が定着しにくい点が課題です。購買の流れや関係者構造を踏まえた設計が、リピーター施策の成果を左右します。

新規獲得より継続が効きやすい理由

BtoBの売上構造は、既存顧客との取引を積み重ねることで安定しやすい特徴があります。契約更新や保守契約、追加発注、アップセルによって取引金額が積み重なり、事業の基盤が強化されます。

新しい取引先を開拓する場合と比べ、既存顧客への提案は背景説明や信頼構築の負担が少なく、意思決定までのスピードも高まりやすい傾向です。
取引を重ねる中で業務内容や課題への理解が深まると、提案の精度は着実に高まります。

担当者との関係が築かれることで、課題に踏み込んだ提案が受け入れられやすくなる点も、継続取引ならではの特徴です。

BtoBでリピーターが成果につながりやすい理由は、信頼と理解が段階的に蓄積される点にあります。

一方、BtoBの取引では、品質とは別の要因によって継続が止まる場面も見られます。背景には、担当者の異動や退職、稟議や決裁の流れが滞ることといった構造的な要因があります。

さらに、社内で価値や使い方が十分に共有されていない場合、導入後の効果が伝わらず、判断が先送りされがちです。
担当交代や稟議の遅れを放置すると、顧客との接点が減り、取引は休眠化しやすくなります。

連絡頻度の低下により課題の変化を把握できず、再提案の機会を逃すことも珍しくありません。BtoBでリピーターを増やすには、商品力に加えて、継続を妨げる壁を理解し、対策を講じる視点が必要です。

施策に入る前に取り組むべきなのが、リピーターをはっきり定義する作業です。定義が曖昧なままでは、効果の薄い施策に時間やコストを費やす可能性があります。

購入回数や契約更新の有無など、判断基準を整理したうえで、売上データや更新率といった数値を確認します。継続理由や利用状況など、顧客の実態を把握する視点も重要です。

数値で状態を確認し、顧客の実態を把握できれば、ムダ打ちを減らし、リピーター施策の精度を高める出発点になります。

リピーターの指標を決める際は、自社の商材や契約形態に合った基準を選ぶことが大切です。

単発購入が中心の商品と、継続契約を前提としたサービスでは、重視すべき数字が異なります。購入回数や契約更新率、追加発注の頻度など、事業モデルに即した指標を候補として整理します。

一方で、多くの数字を同時に追いかけると、状況の判断が難しくなりがちです。

売上との関係が分かりやすい指標を1〜2個に絞ることで、変化の理由を把握しやすくなります。商材の特性や運用体制を踏まえ、無理なく確認を続けられる数字を選ぶ姿勢が、リピーター施策の改善につながる判断軸になります。

顧客の声と行動を把握するには、目的をはっきりさせた情報収集が必要です。

ヒアリングでは、満足している点だけでなく、利用中に感じた不便さや判断に至った背景まで聞き取る設計が重要です。

利用ログや問い合わせ履歴の確認も役立ちます。利用頻度や問い合わせ内容を並べて確認すると、継続につながる行動や離脱の兆しが見えてきます。

解約や失注が発生した場合は、理由を曖昧にせず、選定基準や社内事情を整理して記録しておくとよいでしょう。

顧客の声と行動を組み合わせて整理することで、数字だけでは見えない課題が浮かび上がります。蓄積した情報を定期的に振り返る作業が、リピーター施策の精度を高める判断材料となります。

初回体験〜定着までの体験設計でリピーターが増える

BtoBにおける継続利用は、満足度の高さだけでは生まれにくい特徴があります。

重要となるのは、業務の中で使い続けられる状態をつくることです。

初回体験で価値を理解できることが第一歩です。日常業務に無理なく組み込まれ、社内で共有される流れが整うと、継続につながります。

操作方法や使う場面が分かりやすければ、担当者が交代しても利用は止まりにくくなります。初回体験から定着、社内共有までを一連の体験として設計する視点が、BtoBでリピーターを増やすための重要な考え方です。


初回体験でユーザーの不安を減らす

初回体験は、継続利用につながるかを左右する段階です。

導入直後は、操作方法や使い方のイメージがつかめず、迷いや不安を感じやすい時期といえるでしょう。想定されるつまずきポイントを整理し、事前に案内を用意しておくことで、利用開始時の迷いや不安を減らせます。

あわせて、初回の段階で効果を実感できる体験を用意しておくと、次の行動につながりやすくなります。

初期設定の手順や、よく寄せられる質問をまとめたガイドの存在が、立ち上がりの印象を左右します。短時間で成果が見える使い方の例や事例を示すことで、利用価値は伝わりやすくなります。
導入直後のフォローや相談窓口の案内によって、安心感を持った利用が続きやすい状態が整います。

初期段階で不安が解消されない場合、利用頻度が下がり、定着前に離脱する可能性が高まる点には注意が必要です。不安を減らし、価値を実感できる初回体験の設計が、リピーター化を後押しします。


ユーザーの定着を支えるコミュニケーション

導入から一定期間が経過すると、操作に慣れないまま利用頻度が下がりやすい傾向にあります。

利用開始後のタイミングに合わせて連絡を行い、利用状況を確認することで、離脱の兆しを早い段階で捉えやすくなります。定例の打ち合わせや簡単な共有の場を設けることも取り入れやすい方法です。

成果や変化を言葉にして伝える機会があると、利用価値を再認識しやすくなります。数値や具体的な事例を用いた成果の見せ方は、社内での評価や継続判断にもつながります。

相談を拾う仕組みづくりも大切な観点です。

問い合わせを待つだけでなく、課題を話しやすい導線を用意することで、不満が表面化しにくくなります。

利用状況に寄り添った継続的なコミュニケーションが、ユーザーの定着とリピーター化を支える基盤になります。

継続購入・更新のきっかけを作るリピーター施策運用

体験が整った後は、関係が途切れないよう接点を設計する段階に入ります。

利用状況や契約期間を把握し、再購入や更新を検討しやすい時期に合わせた連絡が重要な役割です。

状況に合わせたタイミングで情報提供や使い方の提案を行うことで、売り込みではなく対話として受け取られやすくなります。
再購入や更新の場面で自然に次の提案ができる状態を整えることが、リピーター施策運用のポイントです。顧客の状況に即した接点を積み重ねることで、継続購入や契約更新につながる流れが生まれます。

ユーザーとの接点を保つ仕組み

ユーザーとの接点は、売り込みを控えた関係づくりによって自然に維持されます。

商品紹介や価格案内を繰り返すだけでは、関係は長続きしにくい傾向にあります。

学びにつながる情報や成功事例、実務で役立つ使い方のヒントを共有することで、無理なく接点を維持できるでしょう。役立つ内容が積み重なるほど、情報提供そのものが信頼形成につながります。

一方で、情報提供だけで終わらせない視点も必要です。

関心が高まったタイミングに合わせ、相談や個別提案へ進める導線を用意しておくことで、商談へ発展しやすくなります。

価値提供を軸にした接点設計と商談につながる導線の整理が、継続購入や契約更新を支える基盤となります。


休眠ユーザーの掘り起こし

休眠ユーザーへの対応は、利用状況の変化に気づくことから始まります。

ログイン頻度の減少、利用機能の偏り、問い合わせの途絶は、関心が下がり始めたサインとして把握できます。数値や行動の変化を定期的に確認することで、連絡しやすいタイミングが見えやすくなるでしょう。

連絡の口実は売り込みを目的とせず、近況確認や情報共有が適しています。

使い方の事例や業界動向の共有は、関係を再開する自然な接点になります。再提案では、別用途での利用、別部署への展開、上位プランへの切り替えといった選択肢を用意する姿勢が役立ちます。

利用状況に合わせた提案を重ねることで、休眠状態から関係を動かすきっかけが生まれます。

リピーターづくりは運用の流れを整えると続けやすい

リピーターづくりを続けやすくするには、運用の流れを整理することが重要です。定義・把握・体験設計・施策運用の順番を意識することで、改善と継続が現実的になります。

一方で、設計から改善までを社内だけで回し続けるには限界があります。担当者の負担が増え、施策が形骸化する場面も少なくありません。

運用を仕組みとして定着させたい場合は、外部の力を借りて整理する方法もあります。

風ひらくでは現状の整理から施策運用までを通して、無理のない形に整える支援を行っています。社内だけで抱え込まずに進めたい場合は、 ぜひ一度、ご相談ください。

この記事の著者

青野まさみ

株式会社風ひらく 代表取締役
マーケティングプランナー/ブランディングプロデューサー

サイバーエージェント、博報堂グループでマーケティング・ブランド戦略を経験後、スタートアップ企業の立ち上げに参画。

2019年に独立し、現在は「株式会社風ひらく」代表として、企業・個人あわせて年間200件以上のマーケティング・ブランド支援を行う。

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